
地方・田舎の不動産が売れない!塩漬けを回避するための集客対策
人口減少が進むなか、地方・田舎の不動産を従来の「待つ営業」で売るのは困難といえます。重要なのは、売れない根本的な原因を把握し、適切な対策を行うことです。
今回は、地方・田舎の不動産が売れない原因やターゲット層、抱えるリスク、塩漬けにしないための対策まで解説します。地方・田舎の不動産を扱っており、なかなか成約に結びついていないのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.地方・田舎の不動産が売れない4つの原因
- 1.1.人口減少による実需の低下
- 1.2.立地・インフラの未整備
- 1.3.大手ポータルでの競争力不足
- 1.4.ターゲットへの訴求不足
- 2.地方・田舎の不動産を好むターゲット層
- 2.1.安さを重視する「リノベ・DIY層」
- 2.2.環境を重視する「移住・二拠点層」
- 2.3.利回りを狙う「戸建て投資家層」
- 3.地方・田舎の売れない不動産を抱えるリスク
- 3.1.管理コストと税金の圧迫
- 3.2.資産価値のさらなる下落
- 3.3.自社の営業リソースの浪費
- 4.地方・田舎の不動産を塩漬けにしないための対策
- 4.1.ターゲット層の再設定と明確化
- 4.2.物件の「隠れた魅力」の再発掘
- 4.3.地域特化型ポータルサイトへの掲載切り替え
- 5.「不動産連合隊」で地方・田舎の不動産が売れる理由
- 6.地方・田舎の不動産に見合う戦略で成約率を上げよう!
- 7.地方・田舎の不動産が売れないときのよくある質問
地方・田舎の不動産が売れない4つの原因

地方や田舎にある不動産が売れない背景には、単なる「景気」や「運」では片付けられない複合的な原因が存在します。まずは、これらの根本的な原因を正しく理解することが、適切な対策を行ううえで大切です。ここでは、地方や田舎で不動産が売れない4つの原因を解説します。
人口減少による実需の低下
総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、国内の空き家数は過去最多の約900万戸に達し、地方における供給過多が深刻化しています。空き家が増加する理由は、高齢者の死亡や施設入居による利用者の不在や、若年層の都市部流出による後継者不足などです。
居住目的で購入・賃貸を希望する「実需」の絶対数が減少しており、従来の「待っていれば売れる」という市場環境は完全に失われています。単に価格を下げるだけでは売れないという、物理的な実需の縮小が大きな壁です。
立地・インフラの未整備
地方に行くほど、最寄駅やスーパー、総合病院などの施設まで遠いといった「立地の不便さ」がネックになります。 加えて、上下水道の未整備や接道義務を果たしていないなど、インフラ面での懸念材料が多いことも敬遠される要因です。
現代の買主・借主は、生活の快適さを重視するため、立地やインフラ状況をシビアにチェックする傾向があります。
大手ポータルでの競争力不足
大手不動産ポータルサイトは、基本的に「駅からの距離」「築年数」「間取り」などのスペック検索に最適化されています。地方の不動産は条件的に検索フィルターで除外されやすく、ユーザーの目に触れにくくなっています。
検索結果に並んでも、都市部のリフォーム済み物件や高単価物件と同じ土俵で比較されるため、どうしても見劣りしてしまいがちです。地方の不動産にある「広さ」や「自然環境」などの魅力は、スペック重視のアルゴリズムでは伝わりにくく、埋もれてしまうのが現状です。
ターゲットへの訴求不足
「日当たり良好」「閑静な住宅街」といった定型的なキャッチコピーや、薄暗い室内写真だけの掲載では、地方の不動産が持つ魅力は伝わりません。地方の不動産購入を検討する層は、「そこでの暮らし」を求めています。
「広大な庭で家庭菜園ができる」「DIYし放題の古民家」「大型犬と広々暮らす」といった、具体的なライフスタイルの提案ができていないケースが見られます。ターゲットの求めている視点が抜け落ちたまま発信し続けていても、反響にはつながりません。
地方・田舎の不動産を好むターゲット層

全体的な需要は減少傾向にあるものの、働き方の多様化や価値観の変化により、地方や田舎の不動産に強い関心を寄せる層も存在します。利便性を最優先する都市部の購入層とは明確に異なる、3つの主要ターゲットについて解説します。
安さを重視する「リノベ・DIY層」
リノベ・DIY層は、取得費用を極限まで抑え、浮いた予算をリノベーションや自分好みのDIYに充てたいと考えている層です。築年数の古さや多少の設備の不具合はマイナスではなく、むしろ「自分好みに作り変える余地」としてポジティブに捉えられることがあります。
新築同様の綺麗さよりも、建物の構造的な面白さや広い土地の活用方法、何より「圧倒的な安さ」を最優先します。リノベ・DIY層には、現状有姿での引き渡しや残置物撤去の交渉余地などを提示することで、成約率を高めることが可能です。
環境を重視する「移住・二拠点層」
移住・二拠点層は、テレワークの定着や「ふるさと回帰」への関心の高まりを受け、都市部の喧騒を離れて自然豊かな環境で暮らしたいと考える層です。ふるさと回帰・移住交流推進機構の相談件数は高水準で推移しており、完全移住だけでなく、週末だけを過ごす「二拠点居住(デュアルライフ)」の需要も増えています。
移住・二拠点層は、のどかな眺望や空気の綺麗さ、子供をのびのび育てられる環境などを重視する傾向にあります。スペックよりも、その土地ならではの体験や、地域コミュニティとの距離感といったソフト面の情報が響くでしょう。
参考:公益社団法人|ふるさと回帰・移住交流推進機構
利回りを狙う「戸建て投資家層」
価格が安い地方の不動産は、客付けさえできれば都市部では難しい高利回り(15%~20%以上など)が期待できるため、投資家から注目されています。とくに、「戸建て賃貸」はファミリー層の入居期間が長い傾向にあるため、安定した収益源として人気です。
居住目的ではないため、シビアに実質利回りや修繕リスクなどを計算します。客付けのしやすさや過去のリフォーム履歴などを提示し、投資対象としてのメリットを論理的に伝えることが重要です。
地方・田舎の売れない不動産を抱えるリスク

「いつか売れるだろう」と放置していると、不動産会社にとっても所有者にとっても、マイナスでしかありません。ここでは、売れない不動産を抱え続けることで生じる3つのリスクを挙げます。
管理コストと税金の圧迫
不動産は持っているだけで、コストが発生します。毎年発生する固定資産税や都市計画税の支払いだけではなく、建物の劣化を防ぐための維持管理費用(修繕や清掃など)があります。
不動産会社が管理を代行している場合、成約に至らない期間が長くなるほど、管理費分の赤字が垂れ流し状態になるでしょう。また、物理的な距離が遠いほど、巡回にかかる交通費や人件費も経営を圧迫します。
資産価値のさらなる下落
建物の定期的な管理を怠れば、「湿気・カビ・シロアリ・雨漏り」といったトラブルが発生し、不動産が急速に劣化することで価値が低下します。さらに、地方の人口減少や都心部への人口流出による実需の低下も、価格を引き下げている原因です。
「もう少し待てば相場が上がる」という期待は、地方の不動産においては通用しないケースが大半です。時間の経過とともに建物と土地の価格が下落する前に、早期に手放す検討をしておく必要があります。
自社の営業リソースの浪費
反響の薄い不動産をポータルサイトに掲載し続けたり、問い合わせのたびに現地へ案内したりすることは、貴重な営業リソースの浪費です。とくに、地方の不動産は価格が低いため、成約時の仲介手数料も少額になりがちです。
手間と時間がかかる割に、仲介手数料の少ない不動産に時間を奪われることで、高収益物件や確度の高い顧客への対応がおろそかになります。在庫(不動産)の回転率悪化による営業リソースの浪費は、会社全体のキャッシュフローや営業効率を低下させる要因です。
地方・田舎の不動産を塩漬けにしないための対策

売れない状況を打破するには、従来の手法に固執せず、戦略を柔軟に変える必要があります。物件のポテンシャルを正しく評価し、適切なターゲット層に届けるための具体的な対策が求められるでしょう。ここでは、塩漬け不動産を動かすために必要な3つの対策を紹介します。
ターゲット層の再設定と明確化
漠然とした理由や思い込みなどで、適切ではないターゲット層を設定して売り出すのはNGです。たとえば、農地が多い地域で近くに学校やスーパーが少なければ、一般的なファミリー層には響きません。逆に、静寂を求めるアーティストや陶芸家、週末農業を楽しみたい都市部の会社員などであれば響くでしょう。
ターゲットが明確になれば、訴求すべきポイントも変わります。利便性ではなく「星空の綺麗さ」や「土地の広さ」など、ターゲットのニーズに刺さる魅力をアピールできれば、成約の確度が上がります。
物件の「隠れた魅力」の再発掘
欠点と思われる要素も、視点を変えれば以下のような強力な武器になります。
- 駅から遠い→騒音がなく静か、閑静な住宅街
- 築年数が古い→古材と歴史を感じられる古民家、DIYに最適
- 管理が大変な広い庭→自分だけのプライベートキャンプ場 など
ユーザー目線で想像することが大切です。地元の美味しい飲食店情報や地域のお祭りの様子など、周辺環境の魅力をセットで提案することも効果的です。
地域特化型ポータルサイトへの掲載切り替え
大手ポータルサイトで反応がない場合、掲載媒体に合っていない可能性があります。地方の不動産を探しているユーザーは、大手以外にも地域特化型ポータルサイト、田舎暮らし・古民家専門のサイト(空き家バンクなど)も注目しています。
たとえば、地域密着型ポータルサイト「不動産連合隊」では、地域名や細かな条件での検索に強いのが特徴です。そのため、地方の不動産に興味のあるユーザーが集まっています。掲載費用のコストパフォーマンスも見直しつつ、自社の不動産が得意とする媒体へ移ることが重要です。
「不動産連合隊」で地方・田舎の不動産が売れる理由

地域密着型ポータルサイトである「不動産連合隊」は、大手ポータルサイトで苦戦した不動産でも売れる可能性があります。ここでは、不動産連合隊が加盟店から選ばれ続ける理由を解説します。
地域特化型の展開により大手との競争を回避できる
不動産連合隊は、特定のエリアに特化して展開している地域特化型ポータルサイトです。そのため、加盟店の多くは地方の中小不動産会社で構成されています。全国展開型ポータルサイトよりも大手との競争率が低く、地域に絞った効果的な集客が可能です。
地方の不動産会社にとっては、大手との競合を避け、地域内で反響を得るための基盤となります。「全国展開型ポータルサイトに掲載しても反響が少ない」と悩む地方の不動産会社にとって、不動産連合隊は解決の糸口となるでしょう。
少ない物件数でも他社の情報に埋もれにくい仕組みがある
不動産連合隊では、大手に比べて取り扱っている物件数が少ない不動産会社でも、他社の情報に埋もれない仕組み「ラルズアド(オプション)」が利用できます。ラルズアドは、成約したい物件を物件一覧の上部など、不動産連合隊の目立つところに掲載できます。
少数掲載プランを選択している不動産会社でも、反響を得やすい環境といえるでしょう。「自社サイトで反響が少ない」という課題を抱える不動産会社は、ラルズアドの利用で成約したい物件への集客を強化できます。
物件掲載を通して自社サイトへの集客と認知度が向上する
物件を掲載すればするほど、自社サイトの閲覧数や認知度が上がりやすくなる仕組みも備わっています。物件一覧ページや詳細ページ上には、自社サイトへの直リンクを無料で設置できるためです。
また、不動産連合隊の地域特化型という特徴を活かし、バナー広告も地域ごとに絞って出稿が可能です。独立開業したばかりの不動産会社や、新たなエリアに進出予定の不動産会社などから、地域特化型の広告媒体として認知度向上のために利用されています。
地方・田舎の不動産に見合う戦略で成約率を上げよう!

地方や田舎の不動産は「売れない」のではなく、「売り方」が都市部とは異なるだけです。人口減少という逆風はあるものの、「リモートワーク・田舎暮らしへの憧れ・投資需要」などチャンスも確実に生まれています。
重要なのは、その物件が持つポテンシャルを見極め、それを求めている層へピンポイントで情報を届けることです。大手ポータルサイトで反響が得られない場合は、地方に強い「不動産連合隊」を活用することで、反響や成約率アップにつながるでしょう。
地方・田舎の不動産が売れないときのよくある質問
低単価物件でも広告費はかけるべき?
費用対効果のバランスが重要です。仲介手数料が数十万円程度の物件に、高額なポータルサイト掲載費やチラシ費用をかけると赤字になる可能性があります。不動産連合隊のような低コストで掲載できる媒体を選んだり、SNSや自社サイトを活用したりして、コストを抑えつつ露出を確保する工夫が必要です。
また、売主と相談するという選択肢もあります。広告費の一部を負担してもらう、あるいは広告費分を上乗せした価格設定にするなどの調整も検討すべきです。
売主に値下げを承諾してもらうコツは?
単に「売れないから下げてください」ではなく、客観的なデータを示すことが重要です。近隣の成約事例やポータルサイトでの閲覧数(PV数)の少なさ、競合物件の価格帯などを提示し、「現在の価格が相場と乖離している事実」を伝えます。
また、保有し続けるとかかる維持費や、税金のシミュレーションを見せてみましょう。「今値下げして売却した方が、トータルでの手残りは多くなる」という経済的メリットがあれば、訴求することで納得してもらえる可能性があります。
写真以外で反響率を上げる工夫は?
物件紹介文(キャッチコピー)と動画の活用が効果的です。スペックの羅列ではなく、「朝は鳥の声で目覚める」「家庭菜園で採れた野菜を利用してBBQ」など、そこでの生活シーンが想像できる文章を心がけましょう。
また、360度パノラマ画像やルームツアー動画は、遠方の検討者が現地に行かずとも物件の雰囲気を掴めます。地方の不動産と非常に相性が良いツールです。最寄りのスーパーや絶景スポットまでの道のりを紹介するなど、周辺環境の情報を充実させることも反響アップにつながります。
農地や山林など特殊な物件の扱いは?
農地法などの法規制が関わるため、専門的な知識が必要です。とくに、農地の取得は農業委員会への許可申請が必要となり、一定の条件をクリアしなければいけません。通常の宅地として売れない場合は、「農地バンク」への登録や近隣農家への打診が現実的です。
山林の場合は、キャンプ用地としての需要や、立木(木材)の価値をアピールする方法があります。いずれにせよ、通常のポータルサイトでは扱いにくいのが現状です。山林・農地専門の売買サイトや、地元のネットワークを駆使する必要があります。
掲載から成約までの平均期間は?
都市部の物件が3か月〜半年程度で動くのに対し、地方は半年〜1年、長ければ数年単位の長期戦になることも珍しくありません。需要の絶対数が少ないため、マッチする買主が現れるまで「待つ」時間が必要になります。
ただし、価格設定が適正かつターゲットへの訴求がハマった場合は、掲載直後に即決されるケースもあります。長期化を見越して媒介契約期間や管理体制を整えつつ、チャンスを逃さないための事前準備が大切です。









