
不動産の物上げで差をつける!成果を出すコツとトークスクリプト例
目次[非表示]
- 1.不動産の物上げとは?源泉・反響営業との違い
- 2.不動産の物上げで成果が出る人・出ない人
- 2.1.成果が出ない人の共通パターン3つ
- 2.2.成果を出す人が持つ考え方
- 2.3.数字で見る行動量の目安
- 3.不動産の物上げで差がつく6つのコツ
- 3.1.ターゲットを絞る
- 3.2.「売る気がない人」へのアプローチ設計
- 3.3.OB客・紹介ルートを意図的に仕組み化する
- 3.4.Instagram等のSNSを活用する
- 3.5.士業・金融機関との連携
- 3.6.価格で勝負しない
- 4.不動産の物上げで使えるトークスクリプト例
- 4.1.【電話初回】オーナーへのファーストコール
- 4.2.【切り返し】「売る予定はない」といわれたとき
- 4.3.【訪問査定】信頼を勝ち取る導入トーク
- 4.4.【DM・手紙】反応率を上げる文面テンプレート
- 4.5.【クロージング】専任媒介を引き出す一言
- 5.不動産の物上げを仕組み化するための行動管理
- 5.1.週・月単位のKPI設計例
- 5.2.追客の頻度とタイミング
- 5.3.情報を一元管理する(スプレッドシート・CRMツール活用)
- 6.不動産の物上げ力を上げて売却物件を仕入れよう!
- 7.不動産の物上げでよくある質問
不動産の物上げとは?源泉・反響営業との違い

物上げは、不動産仲介の重要な営業手法です。 ここでは物上げの基本的な仕組みと、他の営業手法との違いを明確にします。 自社の強みを活かすためにも、まずは全体像を掴むことから始めましょう。
物上げの基本と源泉・反響営業の違い
物上げとは、市場に出回っていない物件や売却を検討中の所有者へアプローチする、売主開拓に特化した営業手法です。自社で売主を開拓できれば、両手仲介を狙いやすくなるのが大きなメリットです。
このように、顧客へ直接アプローチする営業手法を「源泉営業」といいます。物上げは、そのなかでも売主開拓に直結する営業手法です。
一方で、広告やポータルサイトを見て問い合わせてきた顧客に対応するのが「反響営業」です。反響営業は成果を出しやすい反面、競合が多く、価格競争や広告費の増加に悩まされやすいという側面があります。
以下に、源泉営業と反響営業の違いを整理します。
源泉営業 | 反響営業 | |
難易度 | 高め | 低め |
営業タイプ | 攻め | 待ち |
顧客の層 | 潜在層 | 顕在層 |
競合の有無 | 少なめ | 多め |
利益率 | 高め | 低め |
物上げで売主を開拓し、物件情報をコントロールできる立場になれば、経営は一気に安定します。
なぜ今「物上げ力」が差を生むのか?
現在はポータルサイトの普及により、物件情報の透明性が高まっています。そのため、以前よりも買主を見つけやすくなりました。一方で、売主を確保することは、ますます困難になっています。
ポータルサイトの普及や一括査定サービスの浸透により、1つの物件に対して複数の不動産会社が競合するためです。また、売主側の比較意識の高まりにより、専任媒介の獲得難易度も上昇しています。
だからこそ、他社が持っていない「独占案件」をどれだけ抱えられるかが、勝敗を分けるでしょう。仕入れルートを多角化し、独自の売主物件を確保する「物上げ力」が求められています。
不動産の物上げで成果が出る人・出ない人

不動産の物上げでは、個人のスキルやスタンスによって結果が分かれます。 なぜ、同じエリアで活動していても、差が生まれてしまうのでしょうか。 成果が出ない人の行動を反面教師にしつつ、成功者の考え方を紹介します。
成果が出ない人の共通パターン3つ
不動産の物上げで成果が出ない人には、以下3つの共通パターンがあります。
【行動量不足(接触数が足りない)】
アプローチの絶対量が不足しているケースです。物上げは確率論のため、一定数の接触がなければ成果にはつながりません。
【追客不足(一度断られて終わる)】
断られることを恐れて追客をしないケースです。「今は売らない」が前提であり、継続接触ができるかどうかが結果を分けます。
【提案力不足(自社都合の営業)】
自社都合の提案になっているケースです。売主の背景やメリットを無視した営業は、信頼を得られません。
3つの共通パターンに当てはまっていないか、自身の行動を客観的に見直しましょう。
成果を出す人が持つ考え方
不動産の物上げで成果を出す営業は、単に「売る」のではなく「課題を解決する」という考え方を持っています。具体的には、次のような考え方です。
- 不動産売却を「お悩み解決の手段」として捉える
- 目先の契約よりも信頼関係の構築を優先する
- 売る気がない相手にも価値提供を続ける
単に物件を売るのではなく、「顧客の人生をより良くする」という視点で向き合うことが、売主の心を開くきっかけになるでしょう。また、成果を出す人ほど短期的な数字だけにとらわれず、中長期での関係構築を重視しています。
数字で見る行動量の目安
不動産の物上げで一定の成果を出すためには、具体的な数値を目標にする必要があります。営業手法が電話・訪問であれば、目安は以下のとおりです。
電話営業:1日50〜80件ほど
訪問営業:週10〜15件ほど
まずは、行動を数値化することで改善点が見えてきます。 成約率から逆算して、自分が毎日やるべきことを明確に設定しましょう。
闇雲に動くのではなく、数字に基づいた戦略的な行動が最短ルートとなります。 圧倒的な量をこなし、そこから質を高めていくと良いでしょう。
不動産の物上げで差がつく6つのコツ

場当たり的にアプローチしても、効率的な物上げができずに疲弊してしまいます。 競合に勝ち、優良な売主物件を仕入れるためには、戦略的なテクニックが必要です。 ここでは、現場ですぐに実践できる6つのコツを紹介します。
ターゲットを絞る
特定のエリアや物件をターゲットにすることで、成約率が高まります。狙うべき代表的なターゲットは、以下のとおりです。
- 築30年以上のマンション・戸建
- 相続が発生した土地・空き家
- 管理が行き届いていない物件
住み替えを検討する築古物件や、社会問題にもなっている空き家が主なターゲットになります。とくに、空き家は2023年時点で約900万戸(空き家率13.8%)と過去最多を更新しており、売却ニーズを持つ売主は確実に増えています。
こうした潜在層を狙うことで、競合とバッティングしにくいアプローチが可能です。
参考:総務省|令和5年住宅・土地統計調査
「売る気がない人」へのアプローチ設計
「売る気がない人」をどう扱うかが重要です。売主の多くは「今は売らない」と答えがちですが、ここで引き下がるのは機会損失でしょう。重要なのは、売らない理由を把握して不安を解消することです。
たとえば、売らない理由には以下があります。
- 価格への不安
- 将来の判断が未定
- 相続・税金への不安
こうした課題に対しては、次のような情報提供が有効です。
- 相場情報の提供
- 成約事例の共有
- 税金・相続の基礎情報
売主にとって有益な情報を定期的に届けることで、「相談される存在」になれます。
OB客・紹介ルートを意図的に仕組み化する
一度、取引があった顧客や知り合いからの紹介は、成約率が高めです。 しかし、多くの営業担当者は、この貴重なルートを放置してしまっています。
定期的な挨拶状やニュースレターの送付を、仕組み化しましょう。 既存のネットワークを最大限に活用すれば、売主を開拓する飛び込み営業の負担は減ります。
自分ひとりの力だけでなく、周囲の協力も得て効率的に売主情報を集めましょう。
Instagram等のSNSを活用する
最近では、Instagram等のSNSを通じて所有者と直接つながるチャンスが増えています。SNSを通じて街の魅力を発信し、地元に詳しいプロとして認知を広げましょう。 専門知識だけでなく、担当者の人柄が伝わる投稿も非常に効果的です。
売主・買主にとって有益な情報を提供すれば、「この人なら安心して任せられそうだ」という安心感が生まれます。 DMをきっかけに相談が始まり、売却依頼につながるケースも珍しくありません。
相続世代の40〜50代もSNSを活用している層が増えており、デジタルでの接点を持つことは有効です。 日常的な発信が、将来の大きな仕入れルートへと成長していくはずです。
士業・金融機関との連携
弁護士や税理士などの士業と銀行といった金融機関と、Win-Winの関係を築いておくのが成功のコツです。士業や金融機関は、不動産の売却情報をいち早く掴むため、信頼関係があれば優良な売主案件を獲得しやすくなります。 相続や債務整理の相談を受ける立場にあり、強力なパートナーになり得るでしょう。
ただし、単に情報を求めるだけでなく、こちらからも顧客を紹介していくことがポイントです。 地域の専門家同士でネットワークを作り、情報共有できる仕組みを構築しましょう。
価格で勝負しない
「高く売ります」という言葉だけでは、他社との差別化はできません。 査定価格の高さよりも、なぜその価格なのかを明確に示せる根拠で勝負しましょう。 無理な高値査定は、結局売れずに不信感を招くリスクが生まれます。
価格以外の付加価値(リノベーション提案や販売戦略など)を提示することで、所有者の信頼を勝ち取りましょう。誠実な姿勢で、適正な市場価値と最善の売却プランを伝えることが成功へのカギです。
不動産の物上げで使えるトークスクリプト例

不動産の物上げは、最初の一言や切り返しにかかっています。 どのような言葉を選べば、警戒心を持つ相手の心に届くのでしょうか。 具体的なシーンを想定した、実践的なトークスクリプトを紹介します。
【電話初回】オーナーへのファーストコール
初回の電話では、売り込み感を消すことが最重要です。「売りませんか」ではなく、情報提供のスタンスで入りましょう。
「お忙しいところ失礼いたします。私、◯◯エリアを担当しております△△不動産の□□と申します。本日は、近隣の不動産の動きについて、情報共有させていただきたくご連絡いたしました。 今すぐご売却というお話ではなく、最近このあたりで取引が動いておりますので、ご参考までにお伝えできればと思っております。2〜3分ほど、お時間いただいてもよろしいでしょうか?」 |
ポイントは以下の3つです。
- 売り込みではなく情報提供で入る
- 一方的に話さず、相手の反応を見る
- 短時間の許可を取る
丁寧な話し方と落ち着いたトーンを意識するだけで、警戒心は大きく下がります。
【切り返し】「売る予定はない」といわれたとき
「売る予定はない」は、拒絶ではなく第一反応と捉えましょう。まずは、一度受け止めることが重要です。その上で、メリットの提示に切り替えます。
「そうですよね、大切にされているご自宅ですもんね。ただ、最近このあたりも動きが出てきているので、知っておくだけでも将来の安心材料になるかと思いまして。 もしご迷惑でなければ、簡単な査定だけでも、いかがでしょうか?」 |
ポイントは以下の2つです。
- 否定せず一度受け止める
- 有益な情報を提供する
強引に進めるのではなく、「役に立つ人」として認識してもらうことが、次のチャンスにつながります。
【訪問査定】信頼を勝ち取る導入トーク
訪問査定では、最初の数分で信頼を作ることが重要です。まずは物件の良い点に触れ、自然に関心を示します。その後はすぐに査定せず、背景や想いをヒアリングしましょう。
「丁寧にお手入れされていますね。差し支えなければ、売却に踏み出された理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?」 |
ポイントは以下の2つです。
- 「物件+所有者」への敬意を示す
- 数字より先に「想い」を聞く
最初に人間関係の土台を作れるかどうかが、その後の契約を大きく左右します。
【DM・手紙】反応率を上げる文面テンプレート
手紙やDMは、「自分宛て」と感じさせることが重要です。機械的な印象を避け、手書き要素や個別感を加えましょう。
「拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。突然のお手紙、大変失礼いたします。私、◯◯エリアを専門に担当しております、△△不動産の□□と申します。 このたびご連絡いたしましたのは、最近◇◇町周辺の不動産市況が変化しており、ご所有の物件の資産価値を把握しておくことが、将来のご判断に役立てていただけると考えたためです。 ご希望の方には、無料で簡易査定をご提供しております。お気軽にご連絡ください。 敬具」 |
ポイントは以下の3つです。
- 宛名は丁寧に記載(できれば手書き)
- エリア限定の具体的な情報を入れる
- 返信しやすい導線(返信用ハガキやQRコード等)を用意する
さらに、封筒の見た目・質感にもこだわり、所有者だけの特別感を作ることで、開封率・反応率は変わるでしょう。
【クロージング】専任媒介を引き出す一言
クロージングは、価格ではなく「売り方の戦略」で差別化します。専任媒介のメリットをオーナーの利益に直結させて伝えましょう。
「窓口を一本化いただくことで、販売戦略を一貫して組み立てやすくなり、結果としてより良い形でのご売却につながる可能性が高まると考えております。 私も責任を持ってサポートさせていただきますので、もしよろしければ一緒に進めさせていただけませんか?」 |
ポイントは以下の3つです。
- 価格ではなく戦略で選ばせる
- 専任のメリットを論理的に伝える
- 「一緒に進める」姿勢を見せる
最後は、熱意と自信を持って依頼まで踏み込むことが、背中を押す一言になります。
不動産の物上げを仕組み化するための行動管理

個人の根性に頼る営業スタイルは、いつか限界が来てしまうものです。 継続的に物件を仕入れ続けるには、行動を可視化し、組織的に動く必要があります。 物上げの成果を最大化させる、具体的な行動管理のポイントを解説します。
週・月単位のKPI設計例
不動産の物上げを成功させるには、結果ではなくプロセスを数値化して週・月単位で管理することが重要です。
たとえば、月間の新規コンタクト数を300〜400件、査定件数を8〜10件と設定します。これらを週単位に落とし込んだ場合は、コンタクト数が週75〜100件、査定が週2件前後です。
このように、細分化した数値目標を明確にすると、より戦略が立てやすくなります。そのうえで、毎週の進捗を定期的にチェックしていきましょう。
達成できなかった場合は、原因が行動量なのか質なのかを分析してPDCAを回しましょう。 小さな目標の積み重ねが、最終的に大きな数字へとつながっていきます。
追客の頻度とタイミング
一度接点を持った顧客に対して、どれくらいの頻度で連絡するかが重要です。適切な頻度としては、以下のとおりです。
売る気がない層:3か月に一度くらい
迷っている層:2週間に一度くらい
しつこすぎず、かつ忘れられない絶妙なタイミングを狙うのが腕の見せどころです。 顧客の誕生日や不動産の更新時期など、特定の節目も逃さないようにしましょう。
「いつも気にかけてくれている」という安心感が、信頼関係を構築します。 追客のスケジュールをカレンダーに登録し、漏れがないように徹底しましょう。
情報を一元管理する(スプレッドシート・CRMツール活用)
顧客情報がバラバラになっていると、せっかくのチャンスを逃してしまいます。 CRM(顧客関係管理)ツールやスプレッドシートを活用し、すべての接点を一元管理しましょう。
いつ、誰と、どのような話をしたかを記録に残し、誰でも確認できるようにします。過去の会話を覚えていることは、顧客に大きな信頼と安心感を与えます。
また、蓄積されたデータを分析すれば、より効果的なアプローチが見えるでしょう。 ツールを使いこなし、情報の価値を最大化させることがコツです。
不動産の物上げ力を上げて売却物件を仕入れよう!

不動産の物上げは、一朝一夕で身につく手法ではありません。しかし、物上げができるようになれば、売上も安定しやすくなります。
正しい戦略と継続的な行動があれば、必ず結果はついてきます。他社が敬遠するような地道な努力こそ、市場での優位性を築けるでしょう。
物上げの反響を最大化するためには、掲載物件の露出力も同時に強化することが重要です。不動産連合隊は、地域ごとに特化したポータルサービスです。
物上げで受託した物件を広く買主へ届けることで、成約スピードと成約率の向上が期待できます。物上げした物件を効率良く売り切る仕組みとして、ぜひ活用を検討してみてください。
不動産の物上げでよくある質問
物上げは未経験・新人でも成果を出せる?
可能です。固定観念がない分、素直に行動できる新人には有利な面があります。まずは先輩のテクニックを真似ることから始め、経験を積み上げましょう。知識不足に関しては、社内のサポートで補えるでしょう。
物上げのアプローチ先はどうやって集めればいい?
主な収集方法は、以下のとおりです。
- 法務局での登記情報
- 現地調査
- 公示地価や取引事例の分析
- 不動産会社との情報交換 など
空き家や管理が行き届いていない物件は、売却ニーズが潜在しやすく、優先的なターゲットになります。日常の移動中から、「売り物件の種」を探すアンテナを張っておきましょう。
地方エリアでも物上げは通用する?
むしろ地方こそチャンスです。競合が少なく、一度信頼を得れば安定した関係が築けます。相続や空き家問題は、地方ほど深刻なケースが多いです。「地元の専門家」として顔を覚えてもらうことで、大手には真似できない独自の情報ルートが生まれます。









