
家賃値上げ交渉で拒否されないために|法的知識・交渉術・通知書文例を解説
家賃値上げを検討したとき、不動産会社やオーナーが直面するのが、「入居者に拒否されないか」「退去に発展しないか」という不安ではないでしょうか。
家賃値上げは、借地借家法で認められた貸主の正当な権利です。しかし、法的知識が不足していたり、交渉方法を誤ったりしてしまうと、空室や法的トラブルに発展するリスクもあります。
本記事は、不動産会社やオーナー向けに、家賃値上げ相場や通知書の書き方・法的知識などをわかりやすく解説します。
家賃値上げ相場はどれくらい?

NEXERと日住サービスが実施した賃貸オーナー向け調査によると、現在の家賃設定を決めた理由の第1位は「管理会社の提案を参考にした」(36%)でした。
この結果が示しているのは、家賃の意思決定において不動産会社の影響力が非常に大きいという事実です。家賃値上げの局面でも、その構図は変わらないと考えられます。
オーナーに信頼される不動産会社であり続けるためには、感覚ではなく根拠を示した提案が欠かせません。
そのためにも、「家賃値上げ相場の上限」と「実務で使える算出方法」を整理しておくことが重要です。
家賃値上げ上限の目安
前提として、家賃値上げに法律上の明確な上限はありません。借地借家法第32条では、次の事情があれば賃料増額請求が可能とされています。
近隣相場との乖離
固定資産税や管理費の上昇
経済情勢の変動
たとえば、周辺の家賃相場が80,000円で、自社物件の家賃が75,000円の場合、差額は5,000円となります。
このケースでは、理論上の検討ラインが5,000円ですが、実務では、「入居者側の抵抗感」を考慮しながら、合意形成を進めていくことが重要です。その考え方の一例は、次のとおりです。
相場との差が5%以内 → 合意形成しやすい水準
5〜10% → 丁寧な説明と段階的改定を検討
10%超 → 退去リスクが高まる可能性が高い
また、「地域相場の動向」や「空室リスク」を考慮することも大切です。
地域相場を確認する参考データとして、全国賃貸管理ビジネス協会が毎月公表している「全国家賃動向」があります。
都道府県別の平均賃料と前年同月比が示されており、2026年1月調査(1部屋タイプ)では、千葉県4.4%・福岡県2.4%・愛知県2.0%などで顕著な上昇が見られました。一方で下落している地域もあります。
このように地域によって温度差があるため、一律の家賃値上げの判断は避けるべきです。また、統計はあくまで参考値として捉え、自社エリアの実態と照合する姿勢が求められます。
家賃値上げ相場の計算方法
家賃算定には複数の手法がありますが、ここでは現在の家賃と市場家賃(新規募集家賃)との差に着目する「差額配分法」を例に説明します。実務で使いやすく、オーナーにも説明しやすい方法です。
▼市場の家賃をリサーチする
まず、「対象物件の家賃」と「市場家賃」を比較します。条件を揃えることが重要です。
同一エリア
築年数(目安は±3〜5年)
同程度の専有面積
同等の設備仕様
これらの条件がずれていると説得力を欠きます。可能であれば成約賃料データを使用します。募集賃料と成約賃料は一致しないケースが多く、精度に差が出るためです。
▼差額を算出する
次に、「対象物件の家賃」と「市場家賃」の差額を割り出します。
例)
近隣成約平均:80,000円
現在賃料:75,000円
差額:5,000円
このケースでは、5,000円が理論上の家賃値上げの上限目安となります。
▼空室リスクと比較する
差額をそのまま家賃値上げ額に設定するのは危険です。必ず空室リスクと比較しましょう。
例)
5,000円値上げの場合:5,000円 × 12か月 = 年60,000円の増収
退去が発生し、3か月空室になった場合:75,000円 × 3か月 = 225,000円の損失
このように、家賃の増収額よりも空室損失のほうが大きくなります。過去の経験則やエリアの需給バランスを踏まえ、家賃値上げを判断するのが大事です。
※家賃算定の方法には、差額配分法のほかに、利回り法・スライド法・賃貸事例比較法などがあります。
これらを組み合わせることで、より精度の高い家賃改定提案が可能になります。
参考:国土交通省|不動産鑑定評価基準(第2節 賃料を求める鑑定評価の手法)
家賃値上げ通知書の書き方

入居者との信頼関係を維持しながら家賃値上げ交渉をするには、通知書の内容が大切です。
家賃値上げ通知書は、借地借家法に基づいた「賃料増額請求」の意思表示であると同時に、入居者との「合意形成のための提案書」でもあります。
以下の内容を参考にしながら、法的な有効性と誠実な姿勢を兼ね備えた「家賃値上げ通知書」を作成しましょう。
家賃値上げ通知書の必須項目
法的な意思表示であることを明確にするために、家賃値上げ通知書には、以下の項目を網羅する必要があります。
発送日
当事者名(賃借人・賃貸人)
物件名、号数、所在地
契約期間
現行賃料
改定後の賃料
改定の理由
意思表示の文言
回答期限
問い合わせ先
なお、不動産会社が家賃値上げ通知を送る場合、下記のように「オーナー(賃貸人)の代理であること」を明記する必要があります。
賃貸人 〇〇様 代理人 〇〇不動産株式会社
家賃値上げ通知書の文例
ここでは、ニュアンスの異なる2つの家賃値上げ通知書の文例をご用意しました。円満な合意形成を重視した「対話重視型の文例」と、法的文書のニュアンスを強めた「事務的通知型の文例」です。貴社の方針や入居者との関係性に合わせて、適宜カスタマイズしてご活用ください。
※この文例では、住所・氏名・物件名などの基本情報は省略しています。
※不動産会社名で発送することを前提にした内容です。
【家賃値上げ通知書|対話重視型の文例】
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は、弊社管理物件「●●マンション(号室名)」にご入居いただき、誠にありがとうございます。
さて、●●様との間で令和●年●月●日に締結いたしました賃貸借契約(賃料:月額●●万円)につきまして、大切なお知らせがございます。
これまで契約時の賃料を据え置いてまいりましたが、近年、●●●が大幅に上昇しているため、現行賃料を維持することが大変難しい状況となってまいりました。
以上の背景を踏まえ、令和●●年●月分より、本件建物の賃料につきまして、下記の通り、改定をお願い申し上げる次第です。本書をもって、賃料改定の意思を正式にお伝え致します。
〈改定内容〉
現行賃料:●●●,●●●円
改定後の賃料:●●●,●●●円(値上げ額:●,●●●円)
改定時期:令和●年●月分より
賃料改定にあたってご不明な点やご相談などがございましたら、個別にお話を伺いたいと考えております。お手数ですが、令和●年●月●日までに弊社までご連絡ください。
●●様には今後とも末永くお住まいいただきたいと願っております。何卒、諸事情をご賢察いただき、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
まずは、本書をもちまして、賃料改定の通知と致します。
敬具
【家賃値上げ通知書|事務的通知型の文例】
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
通知人、株式会社〇〇不動産(以下、通知会社といいます)は貴殿に対して、後述の賃貸借契約にかかわる賃料増額請求についてご連絡申し上げます。
さて、通知会社は貴殿との間で、令和●年●月●日、●●●マンション●●●号室(以下「本件建物」といいます。)を月額賃料●万円とする賃貸借契約を締結しました(以下、同契約を「本件契約」といいます。)。
これまで本件契約の賃料は、改定することなく据え置かれてきましたが、近年、●●●が大幅に上昇しているため、本件契約の現行賃料が著しく不相当なものとなっています。
つきましては、令和●年●月分より、本件建物の賃料を下記金額へ増額することを請求致します。なお、本件につきましては誠意をもって協議させていただきたく存じます。
〈改定内容〉
現行賃料:●●●,●●●円
改定後の賃料:●●●,●●●円(値上げ額:●,●●●円)
改定時期:令和●年●月分より
賃料改定にあたってご不明な点などがございましたら、お手数ですが、令和●年●月●日までに弊社までご連絡ください。まずは本書をもちまして、賃料改定の通知と致します。
敬具
家賃値上げ通知書の送付方法
家賃値上げの成否は、通知書の「送付時期」にも大きく左右されます。家賃値上げの実施直前(1か月前など)の通知は、入居者に「一方的」という印象を与え、交渉決裂を招きかねません。
家賃値上げ交渉を円満に進めるには、ある程度、余裕をもったタイミング(2〜3か月前など)で通知書を送付するのが望ましいでしょう。
また、家賃値上げ通知書の送付方法も、状況に応じた使い分けが求められます。
【通常の家賃値上げ交渉の場合】
角の立たない「普通郵便」や「手渡し」でもよいでしょう。
【トラブルリスクがある場合】
家賃値上げ交渉の長期化や法的紛争を見据え、「特定記録郵便」や「内容証明郵便」を活用し、「確実に意思表示が到達した」というエビデンスを確保しておくことが重要です。
特定記録郵便 | 「いつ・誰が・どこに文書を送ったか」を日本郵便が記録してくれる 相手のポストに投函される(対面受取・押印なし) 配達完了が日本郵便の追跡サービスで確認できる |
内容証明郵便 | 「いつ・誰が・誰に・どのような内容の文書を送ったか」を日本郵便が証明してくれる 「通知した事実」を明確な証拠として残せる |
家賃値上げ交渉前に知っておきたい法的な基礎知識

法的に見ると、家賃値上げは借地借家法が定める要件を満たせば、オーナーが入居者へ意思表示するだけで実行できます。
しかし、実務面では、入居者との丁寧なコミュニケーションが欠かせません。ここではまず、家賃値上げ交渉のベースとなる法的な基礎知識から整理していきましょう。
※本解説は、一般的な「普通借家契約」を前提としています。
借地借家法第32条|家賃値上げ交渉に必要な要件
家賃値上げの根拠となるのが、借地借家法第32条で定められた「借賃増減額請求権」です。
この法律では、貸主・借主いずれにも「賃料増減額請求」が認められています(ただし要件あり)。家賃値上げの場合は、以下の要件のいずれかに該当する必要があります。
租税公課の増減:固定資産税や都市計画税などの税負担が増大した
経済事情の変動:土地・建物の価格が上昇したり、物価が著しく上昇したりした
近隣相場との乖離:周辺にある同種の物件と比較して、現在の賃料が不相当に安くなった
家賃値上げ交渉を検討する際は、「これらの要件を満たしているか」について、信頼性の高いデータを用いて確認する必要があります。
参考:e-Gov法令検索|借地借家法 第32条
家賃値上げの意思表示だけで効力がある
法的には、借賃増減請求権は「形成権」の性質を持っています。
形成権とは、入居者の同意がなくても、オーナーが「家賃を値上げする」という意思表示をした時点で、値上げの効果が発生する(=家賃が変更できる)という考え方です。
しかし、これは「法律上のルール」である点に注意が必要でしょう。
家賃値上げの効力は意思表示が到達した時点で生じる一方、合意できない場合、裁判確定まで入居者は「相当額の支払いで足りる=今までの家賃支払いで構わない」という建て付けになっているからです。
また、仮に値上げした家賃が支払われても、退去されては意味がありません。
判例で見ても、賃貸借契約書に「当事者協議の上で賃料を改定する」といった文言がある場合、一方的な意思表示だけでは家賃値上げが認められないケースもあります。協議を尽くして合意形成していく必要があります。
以上を踏まえると、家賃値上げ交渉においては、法律を盾にするのではなく、あくまで「誠実な協議」を通じて合意を目指す姿勢が望ましいと言えるでしょう。
参考:(公社)全日本不動産協会|賃料の改定と「当事者の協議」条項
家賃値上げ交渉は、更新時でも契約中でも可能
「家賃値上げ交渉をどのタイミングで行うか」で迷う、不動産会社やオーナーも多いでしょう。
法的には、家賃値上げ交渉をするタイミングは、契約中でも契約更新時でも構いません。借地借家法第32条では、「賃料が不相当となったとき」であれば、請求権を行使できるとしています。
一方で、契約中の家賃値上げ交渉は、入居者の反発を招きやすいです。物価や地価などの急激な上昇がある場合に限定するのが、実務上は望ましいでしょう。
契約の節目である更新時は、入居者が「条件変更」を受け入れやすい心理状況にあるため、家賃値上げの合意に至るハードルが低くなります。
参考:(公社)全日本不動産協会|賃料の改定と「当事者の協議」条項
家賃値上げによる追い出しは違法になる
借地借家法第32条の要件を満たしていても、強引な家賃値上げ交渉は禁物です。とくに以下の違法行為は避けましょう。損害賠償請求のリスクがあります。
【追い出し行為】
家賃値上げ交渉が進まないからといって、「鍵を無断で交換する」や「荷物を部屋の外へ運び出す」などの追い出し行為 (自力救済)は厳禁です。
【威圧・脅迫行為】
「家賃値上げに応じないなら出ていけ」「強制退去させる」といった圧力をかける言動は、借地借家法に抵触する可能性が高いです。
【管理義務を盾にした嫌がらせ行為】
家賃値上げ交渉に同意しないことを理由にした、「共用部の利用制限」や「設備の修理要請の無視」などの行為はしてはいけません。
家賃値上げをスムーズに進めるための交渉術

5,000円、1万円などのまとまった額の家賃値上げは、入居者の生活に大きく影響するため、反発を招くリスクがあります。
そのため、大幅な家賃値上げをする場合は、入居者の心情に配慮したコミュニケーションが必要です。ここでは、入居者との信頼関係を維持しながら、家賃値上げを円滑に進めるための交渉術を解説します。
「段階的な家賃値上げ」で抵抗感を薄める
一度に大幅な家賃値上げが難しい局面では、段階的な値上げを提案するのが有効です。
たとえば、5,000円の家賃値上げが目標だとしましょう。初回の更新時に3,000円・次回の更新時に2,000円と分割して提示することで、入居者が受け入れやすくなります。
オーナーにとっても、時間は要するものの、最終的な目標金額を達成できるため納得しやすいです。このステップアップ方式は、良好な賃貸関係を維持しながら、着実に収益性を高めるための戦略的な手段です。
「設備導入と家賃値上げ」をセットにする
「設備の導入やアップグレード」と「家賃値上げ」をセットで提案するのも有効な手段です。入居者にとっては、「生活がより便利になる」というメリットがあるため、家賃値上げを受け入れやすくなります。
【入居者ニーズの高い設備導入例】
無料Wi-Fiの導入
宅配ボックスの設置
省エネエアコンへの交換
温水洗浄便座の設置
TVモニター付きインターホンへの交換
オーナーにとっては一時的な費用負担が発生しますが、これは単なる出費ではありません。家賃値上げによる「収益性向上」と、設備導入による「競合物件との差別化」を同時に実現する合理的なアプローチです。
「お得な条件と家賃値上げ」を組み合わせる
「入居者が得をする交換条件」と「家賃値上げ」を組み合わせて提案するのも有効な手段です。入居者に「ただ損をするだけではない」と感じさせることで、家賃値上げを受け入れてもらいやすくなります。
【交換条件の提案例】
家賃値上げをする代わりに、次回の更新料を50%引きにする
家賃値上げにご協力いただく特典として、プロによるハウスクリーニングを無償で実施する
家賃値上げをする代わりに、最初の1か月分をフリーレント(無料)にする
この家賃値上げ交渉術を選択する場合は、「入居者が本当に魅力を感じる交換条件」を示すことが重要です。
家賃値上げ交渉を拒否された場合の対処策

家賃値上げの妥当性について、いくら説明しても入居者と合意形成できないケースもあります。交渉が停滞した場合は、オーナーに対して、以下の対処策を提案してみましょう。
※不動産会社は通知書の作成や事務連絡の補助は可能ですが、報酬を得て法的交渉の代理を行うことは弁護士法第72条に抵触する可能性があります。紛争化した場合は、早期に弁護士へ相談することが安全です。
「賃料鑑定」で客観性を示す
家賃値上げ交渉がなかなか進まない場合、専門家の視点を取り入れるのも効果的です。不動産鑑定士に「賃料鑑定」を依頼し、適正な金額を算出してもらいましょう。
鑑定費用は発生しますが、公的な専門資格を持つ不動産鑑定士が作成した「鑑定評価」によって、以下の効果が期待できます。
入居者の根拠のない主張を覆す材料になる
裁判に発展した場合に、反証の材料になる
「民事調停」を活用する
家賃値上げ交渉が平行線をたどり、解決の糸口が見えない場合は、「民事調停」を検討しましょう。これは裁判官や調停委員などの第三者が仲介役となり、話し合いによる合意を目指す仕組みです。
裁判よりも、手軽に利用でき、スピーディーかつ低コストなのがメリットです。家賃値上げ交渉で活用する場合は、以下のようなポイントがあります。
第三者が介入することで、感情的になっていた入居者が冷静になりやすい
調停の場で賃料鑑定の結果などの客観的データを示すと、より有利に進行できる
「過去の裁判例」を提示する
民事調停でも家賃値上げの折り合いがつかない場合、次の選択肢は、「裁判」または、「しばらく時間を置く」になります。
「裁判」を選択する場合、多大な時間と弁護士費用がかかり、オーナー・入居者双方にとって大きな負担を強いることになります。
そこで、裁判の前段階で、「同様のケースではこれくらいの増額が認められている」と入居者に判例を示すのも手です。裁判をしても勝ち目が少ないことを理解してもらうことで、状況を打開できる可能性があります。
家賃値上げによる空室リスクを「集客力の強化」で軽減!

家賃値上げ交渉は、常に空室リスクと隣り合わせです。「家賃値上げがきっかけで退去につながってしまったら…」と不安を感じる不動産会社やオーナーも少なくないでしょう。
しかし、万が一退去が発生した場合でも、次の入居者を速やかに確保できる集客力があれば、家賃値上げ交渉を過度に恐れる必要はありません。
集客力を高める施策の一つが、不動産ポータルサイトの効果的な活用です。なかでも、地域密着型の不動産会社と相性が良いのが、不動産連合隊です。
北海道・仙台・名古屋・福岡など、特定エリアにおける高い認知度と集客力
地域情報を目的としたユーザーが多く、内見・成約につながりやすい質の高い反響
「自社の営業エリアでどれくらいの効果が見込めるのか」
「自社に適した掲載プランはどれか」
こうした疑問にお答えする資料をご用意しています。下記よりダウンロードのうえ、ぜひご検討ください。
家賃値上げ交渉のよくある質問
家賃値上げ交渉は、通知なしでも有効?
家賃の値上げは、借地借家法第32条に基づく賃料増額請求により、「意思表示」によって効力が生じます。つまり、書面や口頭で増額の意思を伝えれば、法的手続きとしては成立します。
ただし実務では、入居者の承認なしに賃料を変更することはできません。合意に至らない限り、入居者は「相当額の支払いで足りる=今までの家賃支払いで構わない」と考えられるからです。
最終的に折り合いがつかない場合は、調停や訴訟で判断され、確定後に差額を精算する流れになります。したがって、実務上は事前通知と丁寧な協議が不可欠です。
家賃値上げ通知は、何か月前に出すべき?
法律上、家賃値上げにおいて「◯か月前までに通知しなければならない」という明確な期限は定められていません。ただし実務では、2~3か月前以上に通知するのが理想です。
更新時に改定する場合は、更新案内と同時に提示する方法がスムーズでしょう。直前通知はトラブルの原因になりやすく、SNSで不満が拡散するリスクもあります。
十分な説明期間を確保し、合意形成を意識した運用が重要です。









