
不動産投資家が知るべき「3つの利回り」とレバレッジ活用法
不動産投資を考える際に、多くの人が注目する「利回り」。不動産投資で成功するには、物件の利回りだけではなく「投資家の利回り」 や 「銀行の利回り」 も正しく理解し、各利回りを比較しながら検討することが重要です。また、投資効率を最大化させる「レバレッジ」への理解や活用法も覚えておくと良いでしょう。今回は、不動産投資の基本である 3つの利回りとレバレッジ活用法について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.不動産投資の利回りの基本
- 2.不動産投資で重要な3つの利回りとシミュレーション
- 2.1.物件の利回り(表面利回り・実質利回り)
- 2.1.1.物件の利回りシミュレーション
- 2.2.投資家の利回り
- 2.2.1.投資家の利回りシミュレーション
- 2.3.銀行の利回り(K%)
- 2.3.1.銀行の利回りシミュレーション
- 3.レバレッジとは?「正のレバレッジ」と「負のレバレッジ」
- 4.3つの利回りとレバレッジの活用で不動産投資を成功させよう!
不動産投資の利回りの基本
不動産投資の「利回り(還元利回り)」とは、不動産の収益性を示す利率です。内訳は、「長期国債の利回り(0.06%が目安)+リスクプレミアム」 となっています。リスクプレミアムとは、安全な投資(国債など)と比べて、リスクのある投資(不動産や株など)で期待される追加の利益です。
不動産には、空室や家賃の下落などがあり、国債と比べるとリスクが高くなります。不動産のリスクは約 2~3%だといわれているものの、以下のような要因によっても異なることを覚えておきましょう。
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日本で一番リスクが少ないとされる東京都心の高グレード物件の還元利回りは、約3%に設定されることが一般的です。実務上では、レインズをはじめとした各種ポータルサイトや、不動産マーケット情報などを参考に利回りを出しています。
不動産投資で重要な3つの利回りとシミュレーション
不動産投資には、大きくわけて以下のような3つの利回りがあります。
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それぞれの利回りについて解説するので、ぜひ覚えておいてください。
物件の利回り(表面利回り・実質利回り)
物件の利回りとは、物件の収益性を測る利率。「表面利回り」と「実質利回り」があり、それぞれ以下のような違いがあります。
表面利回り(グロス利回り) |
実質利回り(ネット利回り) |
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計算式 |
年間家賃収入 ÷ 物件価格 |
(年間家賃収入 - 経費) ÷ 物件価格 |
考慮する費用 |
なし(収入のみ) |
管理費・修繕費・固定資産税など |
特徴 |
シンプルでわかりやすい |
実際の収益性に近い |
投資判断 |
目安として使う |
実際の収益性を見る |
表面利回りは「ざっくりと簡単に利回りを計算したいとき」、実質利回りは「より正確な利回りを計算したいとき」に使い分けると良いでしょう。表面利回りだけ見て判断すると、手残りが少なくなる可能性もあるため注意が必要です。
物件の利回りシミュレーション
「年間家賃収入 500万円・物件価格 1億円 」の場合、表面利回りと実質利回りは以下のとおりです。
【表面利回り】
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表面利回りよりも実質利回りのほうが正確なので、しっかりと確認しましょう。
投資家の利回り
投資家の利回りとは、自己資金による収益性を測るための利率。投資家にとって重要なのは、「自己資金に対して、どれだけのリターンが得られるか」という、年間キャッシュフローと初期投資額を考慮した利回りです。投資家の利回りを算出する際の、計算式を見てみましょう。
投資家の利回り = 年間キャッシュフロー - 初期投資額 × 100(%)
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投資家の利回りは、実質利回りや銀行の利回りよりも重要とされています。
投資家の利回りシミュレーション
「年間家賃収入 500万円・経費100万円・年間返済額280万円・初期投資額1,000万円」の場合、投資家の利回りは以下のとおりです。
120万円 ÷ 1,000万円 × 100 = 12%
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投資家の利回りは、手取り収入ベースで収益を把握できるため、必ずチェックするようにしましょう。
銀行の利回り(K%)
銀行の利回りとは、銀行側から見た収益性を測る利率です。銀行は「融資」という形で不動産投資に関わっており、どれだけのリターンがあるのかを判断しています。銀行の利回りの計算式は、以下のとおりです。
銀行の利回り(K%)=(年間返済額 ÷ 融資額)× 100(%) |
銀行の利回りを理解しておけば、投資の安全性を判断できるようになります。銀行の利回りが低い場合は融資のリスクが低いと判断されている可能性があるため、長期的なリスクも低くなるでしょう。また、投資家の利回りよりも銀行の利回りが低ければ、後述するレバレッジ効果が効いているとも判断できます。
銀行の利回りシミュレーション
「年間返済額280万円・融資額5,000万円」の場合、銀行の利回りは以下のとおりです。
280万円 ÷ 5,000万円 × 100 = 5.6% |
銀行の利回りは、投資の収益性やリスク管理に直結します。ほかの利回りと同じように、事前に把握して投資効率を判断するようにしましょう。
レバレッジとは?「正のレバレッジ」と「負のレバレッジ」
不動産投資のレバレッジとは、借入(融資)を活用することで、自己資金以上の投資を行って投資効率を高める仕組みです。レバレッジには、以下2つの種類があります。
種類 |
詳細 |
正のレバレッジ |
投資家の利回りが銀行の利回りを上回り、利益が増加する状態 |
負のレバレッジ |
投資家の利回りが銀行の利回りを下回り、利益が減少する状態 |
不動産投資を行う際は、正のレバレッジになっているかを必ず確認しましょう。負のレバレッジを放置すると、キャッシュフローが悪化する原因になります。借入条件の見直しをしたり、ランニングコストの削減をしたりして対策を行うと良いでしょう。
3つの利回りとレバレッジの活用で不動産投資を成功させよう!
不動産投資の「利回り」は、投資の収益性を判断する重要な利率です。物件の利回り(表面利回り・実質利回り)だけでなく、「投資家の利回り」や「銀行の利回り」も理解し、比較することが成功のカギとなります。
さらに、正のレバレッジを活用することで、自己資金以上の投資効果を得られるでしょう。一方で、投資効率が低くなる負のレバレッジには注意が必要です。不動産投資の3つの利回りを理解しつつ、レバレッジを有効活用しながら不動産投資を行うことが大切だといえます。